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Cortexファミリ
ARM Cortex-R4(F)

Cortex™-R4、Cortex-R4Fプロセッサは、ARM v7アーキテクチャを採用した初のディープ・エンベデッド・プロセッサであり、ハードディスク・ドライブ、インクジェット・プリンタ、車載安全システム、ワイヤレス・モデムなど、大規模量産型のディープ・エンベデッド・アプリケーションをターゲットとしています。Cortex-R4プロセッサは、システム開発者にとってコストと消費電力を削減する一方、同様のダイ・サイズの他のプロセッサより大幅に高い性能を提供します。Cortex-R4プロセッサは、ARM1156T2-S™プロセッサ、Cortex-M3プロセッサとともに、組み込みマイクロプロセッサ市場の多様なニーズに包括的に対応します。さらに、設計者がアプリケーションのニーズに合わせてプロセッサを綿密に構成できるコンフィギュラビリティを備えているため、開発時間の大幅な短縮に貢献します。

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Cortex-R4プロセッサは、標準的な90nmプロセッサで最大400MHzのクロック速度で動作でき、設計全体を通じて効率とコンフィギュレーションを重視しています。

ARMは、米イントリンシティ社と共同で、Cortex-R4プロセッサの高性能実装も開発しました。このCortex-R4Xプロセッサは、イントリンシティのFast14® 1-of-N Domino Logic(NDL)技術を組み込むことで、消費電力と実装面積を最小限に抑えつつ、回路速度を上げています。

Cortex-R4プロセッサは、以下のように多数の革新的な技術を搭載しています。

  • Thumb-2テクノロジー。パートナー各社において16ビットThumbコードの極めて小さいメモリ・フットプリントと32ビットARMコードの高性能の組み合わせを可能にした革新的な技術です。
  • AMBA 3 AXI™プロトコル。高性能なオンチップ相互接続を実現するAMBAの大幅な拡張機能セットです。Cortex-R4プロセッサは、64ビットのマスタ・ポートに加え、密結合メモリ(TCM)に直接アクセスするための64ビット・スレーブ(DMA)ポート(合成オプション)を備えています。
  • ゲート数の少ない効率的な実装で1.6 DMIPS/MHz以上を提供する限定スーパースカラ8段パイプライン。
  • ノンマスカブル割込み(NMI)。多くのリアルタイム・アプリケーションがこの機能を必要とするため、Cortex-R4は、論理合成時に設定可能なNMIピンを備えています。
  • CoreSight™テクノロジー。完全なシステムのデバッグとトレースに対応するフレームワーク。これには、ETM-R4エンベデッド・トレース・マクロセル、その他多くのCoreSightコンポーネントが含まれます。
  • 大幅に改良されたTCMおよびDMAのローカル・メモリ・アーキテクチャ。TCMを1つの論理アドレス空間に統合し、キャッシュ・メモリと同じ速度で実行することが可能となりました。
  • ARMv6アーキテクチャ拡張。割り込み処理を最適化し、メモリ保護方式が改良されています。割り込みを管理する新しい命令が、クリティカルな早期割り込みハンドラ・コードを削減し、ワーストケースの割り込みレイテンシをわずか20クロック・サイクルにまで大幅短縮。
  • Cortex-R4Fにおける合成オプションの浮動小数点ユニット(FPU)。IEEE 754に完全対応し、標準的な組み込みアプリケーションに最適化されています。
  • 性能監視機能のサポート。システム性能の高度なプロファイリング機能により、システムの改良と微調整に非常に有効です。
  • キャッシュとTCMにおけるパリティとECCのアーキテクチャ・サポート。組み込みシステムにおいてソフト・エラーが大きな問題となりつつある現在、多くのシステムにパリティ、ECCのいずれかが必須です。
  • 標準的なCコードで90%以上の分岐精度を提供する非常に効率的な分岐予測/プリフェッチ・ユニット。
  • Cortex-R4プロセッサの全体的な目標は、ARM9™ファミリより効率性を40%高めつつ、最大クロック速度を上げ、キャッシュとTCMに低消費電力で密度の高いRAMを使用し、効率的なThumb-2エンジンを提供することです。

アーキテクチャの特長
ARM Cortex-R4プロセッサの高度なパイプライン・アーキテクチャは、低コストのデュアル発行8段パイプラインをベースとし、1.6 DMIPS/MHzを達成する最先端の動的分岐予測機能を備えています。Cortex-R4プロセッサは、ARMv7アーキテクチャに完全対応し、以下を含みます。

  • 性能、電力効率、コード密度を高めるThumb-2テクノロジー
  • 制御アプリケーション向けのハードウェア除算器
  • 合成オプションのFPU(Cortex-R4F)
  • 最適化されたレベル1キャッシュ/TCM
  • 柔軟性を提供する合成オプションのキャッシュ・コントローラ(キャッシュ・パリティのオプションあり)とTCMポート
  • TCMインタフェースにおける完全なウェイト/エラー・サポート
  • 主要なレベル1機能の論理合成時における柔軟なコンフィギュレーション
  • メモリ保護ユニット(MPU)を削除することも、8または12領域のものを選択することも可能
  • 最大で3個のTCMポートを装備可能
  • ブレークポイント数とウォッチポイント数を選択可能
  • 動的分岐予測
    • 分岐ターゲット、グローバル・ヒストリ・バッファ、関数呼び出しリターン・スタックを使用
    • 各種業界ベンチマークで90%以上の精度
  • L1キャッシュ/TCMへのアクセスには、シングルサイクルのロードユース・ペナルティ
  • SoC相互接続に容易に統合できる単一の64ビットAMBA 3 AXIマスタ・ポート
  • DMAコントローラおよびシステム内の他のプロセッサがTCMに直接アクセスするためのAMBA 3 AXIスレーブ・ポート(合成オプション)
  • 割り込み管理ペリフェラルへの高速接続を可能にするベクタ割り込みコントローラ(VIC)ポート

信頼性と耐障害性を高める高度な機能
ECC技術は、メモリ・アクセスを監視し、エラーを検出、訂正するものです。メモリ・エラーが発生すると、ECCロジックは、エラーを伝え、システムを停止するだけでなく、それを修正します。Cortex-R4プロセッサにエラー訂正機能が内蔵されているため、ライセンシは、外部ECCロジックを設計する必要がなく、実装が簡素化されるとともに、IEC61508規格への適合も容易となります。プロセッサ・パイプライン内にECCを慎重に統合すれば、このレベルの保護機能に通常伴う性能ペナルティも生じません。

最適化された浮動小数点サポート
Cortex-R4Fプロセッサの浮動小数点演算ユニット(FPU)は、浮動小数点演算を実行し、固定小数点演算よりも広いダイナミック・レンジと精度を実現します。FPUはIEEE対応で、従来のARM FPU(VFP9/10/11)とも互換性を備えています。実装は、倍精度をサポートしつつ、なおかつ車載機器や制御機器に最も一般的な単精度処理に最適化されています。FPUは、高度な制御アプリケーションにおいて特に有利です。このようなアプリケーションでは、多くのアルゴリズムがSimulinkやASCET-SDなどの環境でモデリングされ、コードはReal Time Workshop Embedded Coder、ASCET-SE、dSPACE Targetlinkなどのツールで自動生成されます。

最適なアプリケーション
Cortex-R4プロセッサは、安全性を強く重視し、独立したソフトウェア・タスクを綿密に制御できる高分解能のメモリ保護を備えています。これは、オープンエンド・アーキテクチャ向けのOSEK規格に対応したアプリケーション、JasPar規格の車載ソフトウェア・プラットフォーム・アーキテクチャ、AutoSAR規格のランタイム環境にとって極めて重要です。

Cortex-R4プロセッサは、車載市場に適しているほか、他のアプリケーションにも多大な利点を提供します。例えばネットワーキング・アプリケーションでは、計画外の機能停止を最小限に抑えることが重要です。なぜなら、これは収益の損失、オーバータイムの増加、従業員の生産性低減につながるからです。Cortex-R4プロセッサの組み込みECCサポートは、考えうるシステム障害の原因を取り除くことで、ネットワークの回復力を高め、障害の影響を防ぎます。さらにFPUにより、レーザ・プリンタのような画像処理アプリケーションも、実装面積に最適化された組み込みプロセッサを利用することができます。

Performance Characteristics
90 nm
    Speed
Opt
Area
Opt
       
Standard Cells   Advantage-HS Metro
Memories   Advantage Metro
       
Frequency* (MHz)   475 210
Area with cache (mm2)   1.74 1.00
Area without cache (mm2)   1.30 0.73
Cache Size   8KB/8KB 8KB/8KB
Power with cache (mW/MHz)   0.32 0.21
Power w/o cache (mW/MHz)   0.26 0.16
FPU Area (mm2)   0.51** 0.28**
* ワーストケース条件 ― 90nmプロセス ― 0.9V、125℃、スロー・シリコン
ティピカルケース条件 ― 90nmプロセス ― 1V、125℃、ティピカル・シリコン
** 追加する場合

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